着るものをどうしたらいいか考える

着るのは楽しいけど、考えるのはもっと楽しい。

ネットオークションで服を買うとき

ちょうど2年ほど前、手始めにパーソナルカラー診断を受けてみてから、自分はどんな服を着たらいいのだろうと考えることに興味がわいてきた。とはいえ、服は高い。少々よさそうだと思ったくらいで、簡単に買っていては身が持たない。なので、ネットオークションでなるべく安く服を手に入れて(私の場合はおもにヤフオク)、自分に合うワードローブを作り上げようとしてきた。

ネットオークションの良い点

冒頭にも書いたとおり、なんといっても、とにかく安く手に入れられるのが大きなメリットである。ふつうに買えば1万円、2万円とするようなものが、数千円、ときには数百円で出品されている。

また、予算が同じなら、ふつうなら手が出ない値段の高級なアイテムを手に入れられる。これも大きなメリットで、ワードローブの質を上げるのに役立つ。

さらに、アイテムの種類が店頭にあるものにくらべてかなり多様である。同じブランドの洋服でも、ふつうの店では今シーズンの品しか置いていないが、ネットオークションで検索してみれば、何シーズンもさかのぼった過去のアイテムも出品されている。いわば、新刊書店と古書店と同じような違いがある。

ネットオークションの良くない点

もちろん良い点ばかりではなく、良くない点もある。服を買ううえでもっとも痛手なのは、実物に見て触れることができず、試着ができないこと。写真や記載情報を見た限りでは良さそうでも、実際に届いたものを着てみると、微妙にサイズが合わない、微妙に似合わない、といったことを完全に防ぐことができない。写真では十分に写っていなかったが実物は状態が良くなかったり、臭いがしたり、ということもある。

もう一つは、必ずしも欲しい物が常に出品されているわけではないこと。ある品が気に入っても、サイズ違い、色違いがあるわけでもない。

ネットオークションで買うのに適したアイテム

このように、ネットオークションで服を買うにあたっての良い点・良くない点を考慮にいれると、比較的買いやすいアイテムと買いにくいアイテムがあることがわかる。

買いやすいのは、試着をしなくてもいいもの。バッグは自分のサイズにぴったり合わせる必要もなく、単に見た目で選んでしまってもあまり失敗がないので、ネットオークションで買いやすいといえる。

スカーフ、ストール、マフラー、タイツ、手袋など、色味さえわかればそれほど形にこだわらなくていいものも買いやすい。

ブローチ、ピアス、ネックレスなどのアクセサリー類も買いやすい。これらは古くても状態がさほど悪くならない。珍しいよいものが見つかるのでおすすめ。

単価の高いものも狙い目。たとえばコート。安さのメリットが大きいので多少の危険を冒すだけの価値がある。また、コートはいちばん外側に着るものなので、あまり傷んでいないことが多い。

それから買いやすいのは、実際に着たことがあるアイテム。店頭で試着してみてよかった服がネットオークションで安く見つかると、とてもうれしい。また、とても気に入って着すぎたせいで傷んでしまった服や、昔大好きだった服と、まったく同じものが見つかることがある。

ネットオークションで買うのに適さないアイテム

適したアイテムの条件を裏返せば、つまり、試着しないと判断が難しいアイテムは、選ぶのが難しい。たとえば、ジャケット。肩幅や身幅、着丈、袖丈はたいてい記載があるのでわかるとしても、腕周りやお腹周りのサイズが合わなかったりする。同様にパンツも、ウエストやヒップのフィット具合が重要なので、選びにくい。

(ついでに書くと、スカートは、ウエストと丈さえチェックすればあまり失敗しない。セーターやカーディガンなどのニット類も、あまりサイズが厳密でなくてもいいのでわりと大丈夫。)

靴も難しい。たとえば23.5センチとか37サイズといった数字が同じでも、メーカーあるいは個々のアイテムによってフィット感が異なる。服と違って、少しだけ大きめなのを選んでごまかすということもできない。このブランドのこのサイズなら自分にぴったり合う、とわかっているときなら選んでもいいかもしれない。